Yamanin Club / Special Edition Number =12=
熾天使様の降臨 〜楽園から舞い降りた栗毛の天使〜 written by なおや  ©2003, NAOYA
引退を知った日のこと。 2003年12月末。年の瀬も迫っていた。日に日に寒くなる中、私はIT業界団体のeビジネスに関する認定資格試験のβテストに参加するべく会社の後輩と名古屋駅近くの試験会場へ向かっていました。夕刻、徐々に気温が下がり、年末らしく寒くなり始めていました。私は2003年夏頃から企業向けにeビジネスに関する講義を受け持つようになった関係から、このβテストに参加していました。名古屋駅で下車し、改札をくぐり抜けたあたりで携帯電話がその振動で、メールの到着を告げました。私は後輩と試験範囲について持論を話し合いながら、何気に形態を取り出し、メールを確認しました。そこでふと足が止まってしまいました。 「どうしました?」 後輩の言葉に、うんちょっと、と意味もなく応じて、そして答えました。 「気に入ってたお馬が怪我で引退するかも……」 「残念ですね」 「お疲れ様だね。本当なら、だけど」 そこで引退するサラブレッド・ヤマニンセラフィムの話題を打ち切り、再びeビジネスの展開方法について、世間で言われている手法の邪道さについて話をしてみたり……。 それが、私がセラフィムの引退を知った夕方の出来事です。天国にはITなんて関係ないでしょうけど。
セラフィムの引退を報じたそのメールの主は、ヤマニン倶楽部ではお馴染みの方。他のサイトで流れ始めていた引退の情報を流してくれたものでした。彼は私がパラダイスのファンで、セラフィムの新馬戦を見に京都まで遠征していたことを覚えてくれていたのかな。私なりに情報を集めてみると、セラフィムの引退が確報だと知って、残念な、ほっとしたような、ちょっと複雑な心境になりました。たぶん、リスペクトの引退に接したへいさんの気持ちが、初めて分かったかも知れません。
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